「交通事故前は、こんな痛みなかったのに・・・」なぜ非該当なのか?
適切な後遺障害等級認定がされているのか不安を感じる
「こんなに痛いのに、辛いのに・・・」なぜ14級9号なのか?
このようなお悩み、御不満をかかえておられる方もあきらめないでください。
「むちうち症」と診断されても、後遺障害等級が認定される可能性があります。
「むちうち症」で獲得すべき後遺障害等級
頚椎は、8つの椎体で構成されており、頚椎の回旋等に大きな役割を果たしています。頚椎の後遺障害でよく見受けられるのが、いわゆるむちうち症です(一般的に「頚椎捻挫」、「外傷性頚部症候群」などの傷病名の診断がなされます。)。
症状としては、頚部痛や上腕部から手指にかけて疼痛・痺れ等の症状が見られます。
もっとも、症状を裏付ける客観的な医学的所見が見つかりにくく、整形外科では、けん引やマッサージ、ホットパック、電気治療といった治療が行われ、ペインクリニックなどでは、ブッロク注射などによる症状緩和の治療が行われるのが一般的です。
「こんなに痛いのに、辛いのに・・・」なぜ14級9号なのか?と不満に思う方もいらっしゃると思います。
MRIの画像上、椎間板ヘルニア等の所見はありますか?
その所見は、年齢変性によるものですか、外傷性のものですか?
後遺障害等級認定の審査を行う自賠責の調査事務所は、客観的な医学的所見である画像所見を重視します。
いわゆるむちうち症で12級13号を獲得するのは、容易なことではないのです。
「交通事故に遭う前には、こんな痛みなかったのに・・・」なぜ非該当なのか?
残存した全ての症状が、後遺障害等級認定の対象になるわけではありません。
もっとも、画像所見に異常が無くても、14級9号であれば後遺障害等級認定の可能性はあります。受傷形態(衝突の衝撃など)はどうでしたか?
頚部痛等の症状は、治療経過や症状推移からして、受傷直後から症状固定日まで一貫して継続していますか?
整形外科での十分な治療実績はありますか?
自分の症状が医学的に説明可能なものかは、被害者側が説明していく必要があります。
- CTやXPではありません。
- スパーリングテストやジャクソンテストにおいて「陽性反応」が認められるか。そのほか、深部腱反射検査で、「低下」「消失」が認められるか。
- 事故後、一定期間経過して生じる症状については、疑念を抱かれてしまいます。
- 自覚症状をしっかり主治医に伝え、ちゃんと退院できているか。
- 後遺障害等級認定は書面審査が基本。単に作成すればいいわけではありません。
以上のポイントは最低限の注意事項で、各人の状況によっては、不利な事情をカバーする医療的証拠等も提出する必要があります。適切な後遺障害等級認定を獲得するためには、治療方針も含めて事前の分析と準備が不可欠です。
一般に保険会社の提示金額が低すぎるため、ほとんどの事案で弁護士が介入すれば得られる金額は増額します。しかし、弁護士の能力によってその増額幅が違うのです。
賠償金を左右する論点は、後遺障害等級以外にも過失割合、労働能力喪失期間、労働能力喪失率その他数多くあります。それぞれの論点について丁寧な調査検討が必要です。